今年も綺麗な桜が咲いた。
そんな爽やかな四月のある日、ひとり部屋の掃除をしていた僕は、押し入れの中から、
ホコリまみれの一冊のノートを手に取った。ホコリをはたいた僕は、徐にページをめくってみた。
そこには、幼い頃の僕が書いた汚い字がずらっと並んでいる。僕は思わず「汚いなぁ」と零した。
気付けば僕は、掃除の手を止め、幼い頃の僕自身が書いた、物語りを読んでいた。書いた日付は…「08 3月16日」…。丁度10年前の今頃、僕が高校生の時のノートだった。そりゃ懐かしいはずだ。
僕は今年26歳になった。
手に職をつけ、なんとか働いている。
10年前に書いた、物語りに「あなたは僕にとって大切な人」と書いてある。途端に中学生時代が
懐かしくなった。そう言えば6年前の同窓会で会ったなぁ。
大切な人と…。
それはやっぱり、必然だったのかなぁ?!とふっと思ったりもした。

「自分らしく在ればいい」と僕に教えてくれた、僕の大切な人。その教えに、今年10年目がきた…
出来る限り僕らしく生きて来た。たくさんの苦労と涙はあったが、それは…僕が生きている証しだ。
またその内、“必然”が起こるだろう…と僕は思いノートを閉じ、大事に本棚に直した。
まだまだ、たくさんの僕の為の僕の未来(あす)があるのだから、僕なりに生きて行こうと…改めて胸に抱いた。






※この物語は、作者(nori)が空想で書いたフィクションです。悪しからず…。



 あっという間に過ぎ去った中学3年間…。
卒業をし…ひとり、僕だけの道を歩き出した四月。
あちらこちらに、散らばり皆それぞれ歩みだした四月。

 素直に…正直に吐き出してみれば、寂しくて…辛くて…後を引きずっていた。折れかけていたのも確かだ。
 毎日のように隣りにいて、支えてくれていた友がいない日々が、こんなに辛いことだなんて、思いもしなかった。そんな日々を過ごして数か月。
 勇気が欲しくて何度も寄り道を繰り返した。あなたに会う為に…。誰かに会いたいばかりに…。それだけが、僕の楽しみだった。

 高校生活にも慣れた、友達も出来た…。何ひとつ不自由はない。
だけど、何かが足りない…何かが物足りない…。そんな日々は、こう言っている今も同じだ。

 僕が僕らしく在る為に与えられた僕だけの道なんだと、僕は思ってる。
あなたと出会って四年。あなたは、旅立つ…。

だからもぅ、あなたと出会うことはないと思う。もし会うことが在れば、それは必然じゃあないかなぁ…と僕は思う。






最終章につづく…。

 ひとり進路が決まった僕は、最後の卒業式を待つのみとなった。でも…正直言ってとっても不安で、この仲間達との別れが辛かった。そぅ、あの僕の大切な人とも…。

 月日は早く、眠れない夜が続いた。音楽を聞いては…涙を流し、必死でもがいた。




                                                        そして…とうとう卒業式前日、最後の手紙を書いていた。「あなたと出会えて良かった。」
「あなたは僕の誇りです。」と…。
その日も寝れないまま卒業式をむかえた。
笑っていられたのも束の間、体育館に用意された僕の席に座り、名前を呼ばれた途端…目から涙が溢れボタボタとこぼれ落ちた。
自分でも、驚く程の涙が流れていた…。

そんな時間は、あっという間に過ぎ…僕達は無事に卒業をした。

もぅ2度とこの学校の生徒に戻れないのだと、改めて理解した。



つづく…。
 あなたは僕にとって大切な人でした。今も…これから先も…ずっと…。

 いつの間にか気付けばもぅ僕は、中三になっていた…。自分と戦いだして、二年…。時の流れとは物凄く早かった。
一日一日が早く、友との別れが近付いて来る。去年まで何でもなかった行事達が、
過ぎて行くにつれて最後なんだと思うようになった。
あなたと出会い同じように年をとり生きてきた。
恋とかそういう訳じゃない。ただ、とにかく僕にとって大切な人なんだ。沢山のことを教わり、
支えてくれた人と言っても間違いじゃないなのだから…。

 とうとう、年をまたぎそれぞれみんなが慌ただしく進路を決めていく。何だかんだ言いながら僕は、
ひとり違う進路を選んだ。確かにはじめは悩んだ。今まで幼稚園から中学まで必ず隣りには顔見知りが、沢山いた訳だから…。

 

つづく…。

 自分自身を見失いかけていた僕が、新たな気持ちで一歩を踏み出した始まりだった。

そんな僕だったがそれ以来、泣かなかった訳ではない。何度も折れかけたのは確かで…。
自分との戦いが始まったのもこの時だった。
傷付けられたのも人、助けてもらったのも人だったてことだ。そりゃ僕も沢山の人に傷を付け、
迷惑をかけたことには違いはない。

だけど、これ程の人生勉強が出来たのは沢山の人達と出会えたからこそだ。



つづく…。